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0s401『エルロイの家』

「ほらほら、みんな静かにして。さぁ、皆さんにご挨拶をなさい」
「「みなさん、こんにちわ。えるろいのいえへよーこそ」」
 白髪混じりの女性に促され、二列に並んだ子供たちが一斉に頭を下げる。一斉に、とはいっても発声はバラバラだし、頭を下げるのを忘れ周囲の様子を見て慌てて真似をする子や、初めからぼーっと空を見上げて挨拶する気のない子が居たりとか、子供らしさ全開の挨拶である。
 ここ、エルロイの家はスルルフ市場の郊外に建設された新しい孤児院である。なんでも皇帝陛下自ら土地を買い上げ、下賜されたとか。建設が始まってから驚くべき速度で完成したこととか、スルルフに駐留している天藍騎士団に一切の口出しをさせない所など、いわれを肯定する材料にも事欠かない。しかし、そこで生活している子供たちにはエイヴ人らしき姿もあり、噂を疑問視する声もある。
 そんなある日、寄付のお願いがてら施設の見学会が開かれるというので、あなたは顔を出してみた。
 施設の案内を前に、院長は一人の女の子を連れてきた。首の後ろくらいまでの長さに切りそろえられた綺麗なまっすぐの金髪。大きな目はかなり利発そうに見える。
「はじめまして、こんにちは。わたしはアニーといいます。これからえるろいのいえの案内をさせていただきます。
 えるろいのいえは、えるじがたをしています。長い方の真ん中に玄関があって、入ると左右に廊下、正面に階段があり、階段のならびに部屋があります。階段はぐるっと曲がっていて、途中のおどりばにはこうていへいかのお姿がかかげられてます。階段の下はトイレです。右には6部屋あって、手前からしゅえいさんの部屋、先生たちの部屋がよっつ、そしてしんかんさまの部屋になってます。左にはおうせつしつといんちょうしつ、それとあきべや、としょかんです。そこから廊下は右に曲がっていて、そうこ、しょくりょうそうこ、ちょうりしつ、そして突き当たりがしょくどうけんじっしゅうしつです。
 わたしたちの部屋は二階にあって、階段を昇ると左に6部屋、右に6部屋、手前に曲がって6部屋の合計18部屋あります。曲がった一番奥が1号室、そこから順に18号室まであります。あ、でも、17号室はずっと鍵がかかってるし、18号室は扉に書かれてる18に赤で×印されていて、子供は立ち入り禁止なんだって。窓にもいつもカーテンがひかれてるし。「おとな」と認められて、えるろいのいえをそつぎょうして貰われて行く時には、この18号室に呼ばれるっていううわさですけど……どうなんだろ。
 あ、すみません。えーと、部屋の中は大きめのよっつのベッドがほとんどをせんりょうしています。庭に面した窓はかべ一面を覆うほど大きくて、朝にはまぶしくて日の出とともに起きちゃいます。でも、小さな子が落ちないようにさくが造りつけられていて、景色を楽しむにはちょっと邪魔。一回も二階も廊下の曲がり角にはおっきな鏡が立ってて……夜、トイレに行くときとか、怖いです。
 後は……しんかんさんの部屋の前の廊下の外にはおっきな木が生えていて、枝の上にはいつも黒猫がぐーぐー寝ています。調理室の外には井戸があります。庭は綺麗に手入れされていて、いつもみんなで遊んでいます。畑もあります。近くの丘にはおっきな木が生えていて、とっても見晴らしが良いんです。あと、小さいですけどとってもきれいなばるとろさまのしんでんも建てられました。
 ええと、ほかには……。
 あ、そうだ。いんちょうせんせいはとっても優しいです。しゅえいさんは、じっしゅうの時にはせんせいになります。えっと、すこぅし、怖い人でわたしなんかはよく怒鳴られます。しんかんさまは……ぐうたら……じゃなくって、面倒くさがり……でもなくって、うーんと、いつも眠そうにしています。っていうか、寝てます。
 じっしゅうですか? それは、私たちのせいかつひのたしにするために、ろうそくを作って売るんです。自分たちで作った型に、溶かしたろうを流し込んで、ろうそくを作ります。たくさん作るとほめられるし、そつぎょうが早くなるって言われるのでみんながんばって作りますよ。
 エイヴの子たち、ですか? みんな、仲良くしてますよ。みんな、こうていへいかの子ですから、じんしゅは関係ない、っていんちょうせんせいもおっしゃってますし。でも、わたしみたいによそのこじいんから移ってきた子と、えるろいのいえが初めての子とがいて、やっぱりさぎょうこうりつがちがう、ってじっしゅうの時にしゅえいさんが言ってましたけど……。
 ええと、じゃあこれでおしまいです。しょくどうにお茶とお菓子が用意してありますので、ゆっくりしていってくださいね」
 アニー、という髪の長い幼女に案内されたあとは、お茶を飲みながら院長先生からの説明とお願いがあるらしい。
「ようこそ、エルロイの家へ。私が院長のエルロイです。皇帝陛下から賜った施設に私なぞの名前を付けるのはどうかとも思ったのですが、どうしても、ということでしたので恥ずかしながら。
 この施設は他の孤児院と違い、技術者養成学校としての色を持っており、ある程度力が付いたと思われる子たちはこの家を巣立ち、ラファルツなどの工房で職に就くこととなっております。中には、養子に貰われていく場合もありますけれど。
 今後は、子供たちの作るろうそくなどの販売を通じて、市場の皆様とも交流していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。なお、寄付は随時受け付けておりますので、そちらの方もよろしくお願いいたします」

■行動選択肢
  • 6-19) 孤児院に入る(孤児12歳以下)
  • 6-20) 孤児院で雇って貰う(職員)
  • 6-21) 孤児院に援助する
■NPC紹介
院長先生(女性:53歳)
優しい。
守衛さん(男性:38歳)
怖い。
神官さま(男性:29歳)
ぐうたら。
アニー(女性:9歳)
孤児。

■シナリオジャンル
 開発?

■職業傾向
 孤児、職員、ともに募集中。人種は問いま……せん。ろうそく作りに技能は必須ではありませんが有利にはなります。
 あ、孤児には年齢制限あります。12才以下。これ大切。

■備考
 孤児院です。様々なキャラクターが集まることを期待して初期NPCは少な目です。
 子供たちに関しては、実習や生活態度などの積み重ねで、卒業できるかどうかが決まります。
 職員の給料も、子供たちの働き次第ですが、基本的に無料奉仕です。
 孤児PCは、何号室に入りたいかを第二希望まで書いて下さい。もちろん1〜16までで、18は禁止。17も。




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